青根温泉と白石川の桜
所用で西那須野に行った折に、前から気になっていた青根温泉を訪れました。宮城蔵王の麓にある仙台藩ゆかりの湯です。遠刈田温泉の先にある不便なところで、本当にトウカッタ。翌日は、白石川のひと目千本桜が見ごろだったので、東北本線の船岡まで行き、大河原駅まで歩きました。
 <青根温泉不忘閣 青根御殿>  2号
青根温泉といえば不忘閣。仙台藩主が泊まるところが御殿。今は展示室となっている。青根温泉は山本周五郎の樅の木は残ったの舞台でもある。原田甲斐も湯治に来ている古い宿
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                                     <不忘閣 蔵湯>  2号
宿の中に大きな土蔵があり、そこを改造して昨年出来た湯を蔵湯浴司と称している。30坪ほどの空間にヒバの木の浴槽がでんと据えられいるだけの不思議な雰囲気。浴槽の上だけにライトが当てられいて、ここに一人で湯浴みしていると本当に殿様気分となる。
<古賀政男の記念碑>  2号
早朝に峨々温泉への山道を散歩していてこの記念碑を見つけた。彼は、大学4年生のときにここを訪れ、自殺を図ったそうな。この時の体験を後日作詞・作曲して「影を慕いて」をつくり、レコードデビュウ。碑には詩と楽譜の一部が刻まれている。面白いのはこの碑に近づくと曲が流れ出す仕掛けとなっているらしい。が、今は冬季営業停止期間らしかった。
                <不忘閣 新湯>  2号
早朝散歩から戻り新湯に入る。新湯といっても出来たのは亨禄元年(1528年)というから十分に古い。まわりは石組で底は木製という変わった構造になっている。石組は作られた当時のままだそうである。虚子や川端康成も愛用したということで文人達の湯ともいうらしい。青根の湯は無色透明、無味無臭なので、この湯で絵の具を溶かして描いてみた。その効果が出ていたらお慰み。
             <白石川 日本一のソメイヨシノ>  2号
船岡駅の近くに幹周4.45m枝張り26mという大木があり、日本一のソメイヨシノと名札が出ている。
地元のさくら会認定とあるから、どこまで信用してよいか分からないが、白石川の桜はみな巨木なので見ごたえがある。河畔は牛の放牧場になっており、のどかな花見が出来る。
<樅の木から眺めるひと目千本桜>  2号
船岡城址に樅の木が植えられている。ここから千本桜が一望できる。背景は蔵王連山で暖冬の年らしくない雪景色。樅の木のところに小説の最後の場面が記された石碑がある。周五郎夫人の筆で見事なものである。
<蔵王と白石川の桜>  2号
船岡から大河原まで川沿いに一駅歩く。このコースは大河原から歩いたほうが光線の加減がよい。背後に見える蔵王連山の手前の山の麓が多分青根温泉である。青根では日陰にはまだ雪が残っていた。