スイス旅行(2) |
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ベルン州 主にグリンデルワルト周辺 |
<アイガー東山稜> 2号 |
ホテルの窓からアイガーの東山稜が見えた。槙有恒氏が大正10年にアイガー初登攀したルートである。そのお陰で今でも 日本人は、この村に好意を持って受け入れられているという。アイガーは、思いのほか大きくグリンデルワルトの村を覆い、 なかなか朝が明けない。 |
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<アイガー北壁> 2号 |
クライネ・シャイデックでスキーを楽しんだあとレストランで昼食をとる。テラスからアイガーを見上げると首が痛くなるほど 傾けないと頂上が見えない。この北壁を今井通子さんが最も最短距離で登り、そのコースは絵葉書にもなっている。この 今井さんが一番大変だったのはトイレだそうである。麓から何百人もの人がスコープで覗いているので夜になるまで我慢 したと仰っている。人知れぬ苦労があるものである。 |
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<アイガーの朝> 2号 |
グリンデルワルトにワルトホテル・ベラリーというホテルがある。ヘルマン・ヘッセが宿泊し、庭のアーホルンの樹を褒めた由緒 あるホテルである。このホテルの実質的な経営者が通称サイコーと呼ばれる日本人である。部屋からはアイガーが真正面に 見える。このホテルは日本語が通じ、日本茶と煎餅も頂けるのでスイス旅行中はよく立ち寄った。 |
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<アイガーの夕焼け> 2号 |
アイガーは村の南側に聳え立っているので夕景がまた素晴らしい。右裾のクライネ・シャイデックの向こう側に輝く山はユ ングフラウに連なる山で一年中真っ白に装っている。そのためシルバーホルンという名が付いている。どうも氷の堆積して いる山らしい。一度だけこの光景を眺めながらホテルの庭でフォンデュ・シノワーズを食したことがある。西洋式しゃぶしゃ ぶといった趣のこの料理は、タレの種類がおびただしく見た目はなはだ豪華で、大富豪にでもなったような気分となる。 |
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<ベッターホルン> 2号 |
グリンデルワルト周辺は、歩き回るルートが無数にあり、そのどれもが魅力的なので選ぶのに迷う。人気コースの一つが メンリッヒェン地区で、牛に挨拶しながらアイガーを目指してクライネシャイデックまで歩くことになる。この絵は、さらに登山 鉄道一駅分歩いて降った時のもので、お花畑(といっても牧草地)の遥か下にグリンデルワルトが見える。正面の山はベッ ターホルンで、名前の通りこの山に雲がかかると天気が悪くなるので、村人は朝起きると先ずこの山を眺めるそうである。 |
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<グリンデルワルトのホテル> 2号 |
駅近くにおとぎの国に出てきそうなホテルがある。名前もロマンチックホテルという。入り口の脇にクラシックカーを展示して いる立派な小屋があるのも変わっている。この村には建築規制があって原則木造となっている。そのためシャレーといわれ る山小屋風の家が多く、山の風景に溶け込んでいて好ましい。どこぞの国のように勝手気ままに建てさせているのとわけが 違う。景観には人智が必要なのである。 |
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★ <グリンデルワルトの早朝> 6号 |
この村の朝は早い。勤勉な国民性を反映し、まだ暗いうちから通勤する住民や、パンや乳製品を運ぶ車が行きかう。点在 するシャレーの灯かりは、宿泊客のために朝食を整える人々のためであろう。一見のどかに見えるこの光景にも、真摯な 人の営みが垣間見えていとおしくなる。 |