スイス旅行(4)
グラウビンデン州、その他
                                    <サンモリッツ セガンティーニ美術館>  2号
サンモリッツの中心部から外れたところにあるこの美術館は、生涯アルプスを描き続けたセガンチーニ畢生の大作である
生成、存在、消滅の三部作が展示されている。超大作ながら筆使いに粗さがなく、見る者をひきつける。実際絵を前にして
長時間、大勢の若者があるいは床に座り込みながら見入っている。
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                                     <グァルダの家>  2号
サンモリッツ滞在中にチャランダマーツのお祭りの練習に出くわした。この祭りはカリジェの絵本ウルスリの鈴で有名であ
る。そこで舞台となったグァルダという村に出かけることにした。この村はスイスで一番美しい村といわれているそうである。
村には厳しい規制があって、家には何も目印がないので何を商売にしているのか入って見るまで分からない。家はこの地
方独特の造りになっている。分厚い壁とこれを強調するくりぬき窓の奥に小さな戸がはまっている。壁に絵を描いてある家
もある。
                       <チャランダマーツの祭り>  6号
この祭りは雪追い祭りともいわれこの地方のあちこちで行われる。教会で神父さんの祝福を受けた後、子ども達が首に吊
るした大きなカウベルをがらん、がらんと鳴らしながら、まず村の中心にある大きな牛の水呑み場を回り、それから村の中
を練り歩く。時々家の前で留まって歌など唄う。そうすると家からお菓子やおひねりが出るらしい。この祭りが終わると山深
いイン河沿いの地方にも遅い春がやってくる。
                        <クール市内にて>  2号
氷河急行に乗るためチューリヒ空港から無理してクールまで行って泊まった。予想もしなかったよい街でヨーロッパの古民
族ケルト人の遺跡などもあるスイス最古の歴史をもつ街であった。12世紀の大聖堂は密教寺院を思わせ、中世の宗教の雰
囲気をよく残している。絵は聖マルティン教会でこの辺りは中世そのものの感がある。
                 <ルツェルンの城壁>  2号
この年の冬は記録的な暖冬で、スキーには向かなかったが見物には都合がよい。ムーゼック城壁を丹念に巡り、芝生の
庭でピクニック・ランチをとる。街の店でパン、チーズ、ワインを買い込んで楽しむ昼食は美味しい上に安上がりでよい。遠
くにピラトゥス山が霞んで見えている。
                 <チューリッヒの早朝>  2号
いつもは通過してしまうチューリッヒに宿泊することにした。といっても余り時間がないので暗い内から散策する。大聖堂近
くでセントバーナード犬を散歩させている人に出会う。その大きさに仰天し、犬の背中に座らせてもらう。早朝散歩にはこん
な楽しみもある。リンデンバームの丘まで来て今歩いてきた大聖堂方面を描く。銀行街の近くにはチョコレートの老舗があ
り店のディスプレーが大いに楽しませてくれる。勿論味も確かでスイスで一番だろうと思う。